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ガヴォット第14番ロ短調第2楽章"鬱の途中"

ロ短調で語る60年史, 1954~2014

鉛蓄電池

鉛蓄電池は1859年にフランス人のガストン・プランテが発明したといいますから
今年で150年になるわけです。
まさか21世紀になっても現役で活躍するとは思わなかったでしょうけれど
大きくて重くて持ち運びにくいにもかかわらずいまだ現役なのは
代替品がなかなかできないからではないでしょうか。

なんせ 毒性の強い鉛を使い 危険性の高い硫酸を使い
環境にも健康にも優しくないのに自動車はバッテリーなしでは動かない
国内では処分できないらしく途上国で分解されて多くの人を中毒死させ
公害輸出と批判されながらもニッポンの自動車産業を支えてきたわけです。

その秘密は鉛が硫酸に溶けないという特異な性質にあります。
反応はするのだが生成した硫酸鉛は水に溶けないので極板からはがれず
充電することで繰り返し使用できるのです。
(自動車の場合は走ることで充電できます。)


負極では鉛が酸化され
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正極では二酸化鉛が還元され
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全体では
Pb+PbO2+2H2SO4 → 2PbSO4+2H2O

放電によって 二酸化鉛 鉛 硫酸 が 硫酸鉛と水になるので
硫酸は薄くなり比重が小さくなります(どれだけ放電しているかの目安になるわけです。)


いま2molの電子が移動したとき(2F=965900×2 Cの電気量が流れたとき)
正極では二酸化鉛1molが硫酸鉛(II)1molに変化するので質量は64g増加し
負極では鉛1molが硫酸鉛(II)1molに変化するので質量は96g増加します。
しかし電解液は硫酸2molが水2molに変化するので質量は160g減少します。
結局鉛蓄電池全体の質量は変化しないことになります。
この関係を覚えきってしまえば計算は実に簡単になるわけですが
なかなかそこまで到達できない人が多いんでしょうか